OP室勤務に魅せられて
筆者は看護師人生の中で、約15年間OP室に勤務してきた過去があります。
じっとしていられない性格が根底にあるせいか、看護師になった理由の一つに、「毎日が同じでないこと」という、自分なりの条件があり、日々変化する職業の一つとして「看護師」を選んだのがきっかけです。
看護師になって数年間は個人病院に勤務しており、外来勤務と内視鏡室勤務、透析室にも週交代で入り、時々OP室勤務。という状況で、その後一般病棟勤務や小児科・産婦人科勤務を経て、OP室専属勤務になりました。
OPの面白さを追求したく、年間OP件数4000件前後の病院へ転職し、思う存分OPを勉強させていただきました。
OPの面白さ
病棟とOP室では、働く内容が全く異なり、OP室では鳴りやまないナースコールで仕事が回らない事もなく、入院時の多量な書類の整理や、日々の看護記録に追われることはなく、患者さんとの大きなトラブルもありません。
その代わり、各科の医師や麻酔科医との調整、同じOPでも医師によってやり方も違えば使用する器械も違う等、OP室ではOP室なりの大変さがありました。
しかし、私はOP室には病棟では経験できない達成感があると感じており、努力した分だけの達成感を味わえる場所だと思っていました。
1つの手術を覚えるのも、相当な時間と、努力と根性、そして技術が付きまといます。
新しい器械は次々と開発され、ついていくのも必至です。
先生との関係性が悪ければ、器械出し(直接介助)もスムーズにいきません。
しかし、OP室勤務の面白い所は、経験と共に技術は身についてくる。という事です。
例えば、腸切のOPについた場合
最初は不潔区域もわからない、使用する糸もよくわからない、吻合の順番が良くわからない・・・ですよね。
4回、5回と回数を重ねていくうちに、予測まで出来るようになる。
そして、イレギュラーなことが起こっても、応用がきくようになる。
それが自信につながり、次はマニュアルに追加記入できるようになり、後輩指導に繋がっていく。
すべて自己の経験値がおこすことです。
看護管理視点で一つ大切にしてもらいたいことがあります。
それは、自分だけが経験したことを自分だけのものにせず、次についた人が困らないよう皆に共有すること。です。これがなかなかできない人が多いのが現状だと思います。
「OP室には看護がない」と言われますが、私はそうは思いません。
看護は患者に直接提供するものだけではありません。
これらの答えを見つけるためにも、自分の進むべき道を考えるようになりました。
周術期管理チーム認定看護師②へ続く
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