ネーザルハイフロー(NHF)

看護技術
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ネーザルハイフロー(高流量、高濃度酸素投与療法)は、鼻カニューラを使用して高流量(30L~60L/分)の酸素投与を行う酸素療法です。加温加湿されることにより高流量にもかかわらず鼻が痛くならない治療です。リザーバーマスクを使用していた患者も、マスク使用ではないため、飲食やコミュニケーション、口腔ケアが可能となり、近年臨床でも広く使われるようになりました。
病棟によって使用頻度も違いますが、指示があったときにすぐ準備ができるよう、注意点を踏まえて学んでいきましょう。

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目的

  • 高流量の酸素を低侵襲で投与する
  • 呼吸仕事量の減少
  • 加温加湿による、気道クリアランス能力の最適化

必要物品

酸素アウトレット 空気アウトレット パルスオキシメーター 回路一式 専用鼻カニューレ ディスポーザブル加温加湿器チャンバー バッグバルブマスク  人工呼吸器使用中点検表 人工呼吸器指示・確認表 Y字管 擦式消毒用アルコール製剤 注射用水500ml(点滴用)必要時心電図モニター

適応

新生児:シンディ(流量16Lまで)
小児:酸素ブレンダー(  ~30L)
成人:酸素ブレンダー(25~60L)*空気が不要な機器もある

早産児サイズ(最大流量8L体重約1~3kg)新生児サイズ(最大流量8L体重2~8kg)
乳幼児サイズ(最大流量20L体重約3~15kg) 小児サイズ(最大流量25L体重約12~22kg)

方法・留意点

  1. 医師からネーザルハイフロー装着の指示を受け、酸素流量と酸素濃度を確認する。
    小児の場合、体重を確認する。体重や最大流量により、鼻カニューレや機械の選択をする
  2. 使用開始前の準備・点検
    機械の準備
    ①緑コンセントに接続し、電源を入れる
    ②機械の外観に異常がないか確認する
    ③回路をセットする(回路の破損や折れ曲がりがないか確認する)
    ④酸素と空気(必要時)の配管に接続する
    ⑤加温加湿器に蒸留水を接続する
    ⑥蒸留水と加温加湿器の高さが70~80cm程度になるようにする(蒸留水のエアキャップはあけておく)蒸留水の残量を適宜確認し、空にならないようにする。
    ⑦ネーザルハイフロー、加温加湿器の電源を入れる(使用前に加温加湿器の電源をONにし、あたためておく)加湿をかけておいてから患者に装着すると侵襲が少ない
    ⑧加湿器は挿管モードにする
    患者の準備
    ⑴カニューレの選択(小児の場合、外装にある○を鼻孔の大きさに合わせる)
    ⑵カニューレの装着
    ・成人の場合、カニューレの先をすべて鼻腔へ挿入する
    ・小児の場合、カニューレの先を少し離して挿入する
    ・小児の場合、カニューレの鼻先を引っ張りながら装着する
    成人の場合、皮膚損傷のリスクが高い場合には、皮膚保護貼付剤を使用する。
  3. ネーザルハイフローの実際
    使用開始
    ①医師の条件通りに(流量・酸素濃度)設定し、開始する
    ②開始時医師と看護師で人工呼吸器指示・確認表に沿って条件を確認する。
    使用中点検
    使用中は毎日、臨床工学技士が使用中点検を行う。使用中人工呼吸器点検表にそって、各勤務1回確認する
    回路交換
    必要時4週間に1回の頻度で更新する
    加湿器の交換
    ①感染の原因となるため、患者毎に交換する
    ②蒸留水の残量が少なくなれば、新しい物と交換する

    蒸留水がなくなると、乾燥したガスが高流量で患者に送気されて、痛みや気道乾燥をもたらすので注意が必要です。

  4. 観察事項
    条件通りに作動しているか2時間毎に確認し、記録する
    設定の確認
    酸素流量、酸素濃度、加温加湿のモード・温度(口元が37度になるように設定されている)
    機械の管理
    外観の異常の有無、アラームの有無、回路接続部の緩みや外れ
    基本的にブレンダーにはアラームはなく、漏れなどがあれば、しばらくしてから加温加湿器のアラームが鳴ることがある。
    モニター監視
    SpO2値、呼吸数、心拍数
    患者の状態
    呼吸状態、呼吸音、顔色、チアノーゼの有無、カニューレ装着部の皮膚の状態
    小児の場合必要時呼吸状態をMPISで点数化する

    ネーザルハイフローには、アラーム機能がないため、患者の呼吸状態の観察はとても大切です。

ちょっと一言

ネーザルハイフローの指示をもらい、患者に実施するまで、時間がかかってしまうことが多い処置の一つだと思います。機械の準備はダブルチェックで確認していき、確認表を用いて観察をしていきましょう。そして、この処置が適応になる患者は、それまでに酸素投与をしている患者がほとんどだと思います。ネーザルハイフローが適応になるかどうか、看護の視点から患者の状態を把握し、予測することが大切になってくると思います。

 

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