はじめに
新型コロナウイルス感染症が、全国いたるところで発症しています。
「自分が感染したら家族に感染が広がる・・・」「院内感染が心配・・・」「化学療法をしてる患者が多いので感染拡大が心配・・・」など、医療従事者にも不安が広がっています。
私たち医療従事者は、正しい知識と正しい感染予防策を取り、自らが感染源にならないよう気を付けて行くことが大前提となってきます。
今回は「濃厚接触者」について説明しますね。
新型コロナウイルスとは
感染経路
飛沫感染
咳やくしゃみをしたときに、口や鼻から飛び出す微粒子(最大飛行距離は2メートル)に病原体が載って移動し(→「飛沫」という)、それが近くにいる人の鼻腔や口に入り込むことによって感染することをいいます。
接触感染
接触感染とは、感染者(源)に直接接触して感染することをいいます。
詳しくはこちらを参考に→https://kangokko.xyz/infuru
潜伏期間
5日~最長14日
症状
発熱、咳、筋肉痛、倦怠感、呼吸困難などが比較的多くみられ、頭痛、痰、下痢、味覚障害、嗅覚障害を伴う例もあります。
感染対策
標準予防策+飛沫感染予防策+接触感染予防策
濃厚接触者とは
濃厚接触者の定義
患者(確定例・無症状の病原体保有者を含む)の感染可能期間(発症前2日から隔離等される期間)に接触した者のうち、次の範囲に該当するもの
・適切な感染防護なしに患者を診察、看護、介護していたもの
・患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物に直接触れた可能性が高いもの
・その他、手で触れることのできる距離(約1m)で必要な感染予防策なしで、患者と15分以上の接触があったもの
院内で濃厚接触者になる場合
①適切な感染防護なしで患者を診察・看護・介護していたもの
→標準予防策を実施していないとき・・・手洗いをしない、マスクしない等
②患者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物に直接触れた可能性が高いもの
→体液等に触れる際、必要なPPEを装着していないとき
③手で触れることのできる距離(目安として1m以内)で必要な感染予防なしで、患者と15分以上の接触があったもの
→お互いマスクを着用が必須
環境整備について
人の手が良く触れる場所の管理
環境整備は標準予防策や接触感染予防策において重要な対策の一つです。
人の手が良く触れる場所を少なくとも1日1回清拭消毒します。
これまでの院内感染事例で、PCやタブレット端末、休憩室、エレベーターのスイッチなどが原因とされました。
休憩室や医局の環境整備
・ドアノブ
・冷蔵庫や電子レンジの取っ手
・ソファー、テーブル
・PCキーボード
・ナースコール用PHS
・エレベーターのスイッチ
さいごに
いま、私たちができることは・・・
・適切な感染対策の実施でウイルスに暴露しない
・健康チャックを実施し、体調に異変を感じるときは速やかに申し出て対処する
・「感染しない」「感染させない」対策を日頃から行う
患者はもちろんのこと、自分自身を守ることをも忘れず、チームで取り組んでいきましょう!
参考文献:新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要項
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