私が看護管理者を選んだ理由② ~自身の妊娠で学んだこと~

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妊娠して働くこと

晩婚の時代と言われながら、私は24歳で結婚した。看護管理者になる人は、結婚もせず独身でバリバリ働くイメージだと、すでに私の時代でも言われていた。実際、就職した病院の看護師長は独身で夜遅くまで働いており、「結婚しない人生って幸せなのかな?」って思っていた。私は26歳で妊娠。看護師は過重労働で流産しやすいと言われているが、妊娠中走り回っていても、切迫すらならないとても元気な人はたくさんいる。私もその一人だと思っていた。

職場環境

職場では容赦ない。レントゲン室でアンギオの介助にもつかされる。防護服を前後2枚重ねて介助についていた。長時間の直接介助(OP)にもつかされるため、冷房でお腹は冷えるしトイレにも行けない。先輩は「みんな妊娠してもやってきてるから」と一言。主に女性の職場でしかも医療に携わる人間が、こんなのでいいのか!と悲しくなった。みんなで守ってあげようという風潮がないのは、やはり職場環境であって、これが産婦人科勤務ならまた考え方は違っていただろうと思っていた。結局私は切迫流産になり、入院生活を送ることになった。

自分の事として置き換える

退院してから私はお腹の赤ちゃんを守るため、勇気を出して看護師長に相談した。妊娠中でも働き続けられる最善の方法を共に考えた。しかし、ここで独身看護師長という壁にぶつかる。妊娠したことのない管理者に妊娠しているスタッフの気持ちは100%分かってもらえない。これは仕方のないことである。しかし、こういうときにこそ、マニュアルが必要で、誰がどんな人が看護管理者になっても一定の基準を作っておくべきで、あとはその人の人間性の問題である。私はこの話し合いの時に、「もし自分だったら」と置き換えて相談事には乗っていこうと強く思った。

働き方改革

時代が変わろうが、妊娠しても、申請しなければ夜勤は免除されない。働き方改革と言われているが、本当に改革なのか。国が、病院側が訴訟を起こされても負けないような改革になっている気がする。夜勤と夜勤の時間を11時間開けることが望ましいとか、年休を5日取らなければいけないとか、時間外勤務をなくすなど。人員も確保せず、これらの改革のために、看護の質を落としていることに気が付かないのか。良質なケアを提供するということは、どういうことなのか、わかっていないのか。日勤→準夜→深夜のローテンションで回すとか、実際の現場では慣れないとできない改革もたくさん出てきている。もっと現場の声を聴いて、楽しく働けて、安全な看護が提供できる環境づくりをしなければいけないのではないか。

みんなで守る

自身の妊娠経験から、私はスタッフへ妊娠が分かったら、すぐに同僚に報告するよう伝えている。守ってあげれないからだ。全介助で体位変換する時、ポータブルトイレの介助、様々な場面で腹圧をかけることがあり、特に看護師は自分で何とかしようと頑張ってしまう傾向がある。一つの命を大切にみんなで守っていく。
それが私の望む職場環境である。

つづく

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