合意なき決定
仕事をしていれば、「合意なき決定」の場面は必ずと言っていいほどあります。
病院で働く私としては、
・勤務体制
・あらゆる期限
・学会誌の購入
・看護研究 etc・・・
挙げればきりがありませんが、納得してする仕事と、納得せずにする仕事では、取り組み方にも違いが出てきます。
しっかりと対話をし、お互いの納得できる着地点を探すことが大切だが、一方的に決定されることの方が多いのが現実です。
看護管理者をしていれば、決断力が大切で、しかも「ぶれない姿勢」が必要で、全員を納得させるだけの説明力も兼ね備えていないといけない。しかし、全員を納得させるのは100%無理である。
「折り合いをつける」というのは、永遠の課題だと思っている。
36協定
みなさんは、36協定という言葉を聞いたことがありますか?
医療現場では、看護師の人員不足によるもの、看護度の高い患者が多くいたり、患者の急変、緊急入院など、時間外労働をしなくてはならない状況は多々あります。
また、優先順位を考えた時に、記録は後回しになっている現状があり、看護必要度の入力、看護が見える記録など、記録時間に関わる時間外も多くみられます。
このように、帰りたいけど帰れない状況があるにもかかわらず、36協定の関係で上司は「早く帰りましょう」といい、そこでまたスタッフのストレスが増強します。
この36協定にも合意なき決定があると思っています。
ワーク・ライフ・バランス(WLB)
この、WLBも、「看護職の健康と安全が、患者の健康と安全を守る」という考えに立ち、日本看護協会が推進しているものですが、これが本当に今の医療現場でいかされているとは思いません。
働き方は様々な形があっていいのではないかと思います。
夜勤と夜勤の間を11時間あけるという方針がありますが、実際、日勤深夜がいいという人もいれば、休み深夜がいいという人もいます。
個々の病院や働く環境によって違いがあっていいと思います。
方針として休み深夜に統一する!と決定されたら、それも合意なき決定です。
看護管理者の立場で言えば、苦渋の決断です。しかし、ぶれない姿勢を示していくのが、看護管理者の役割の一つでもあります。
さいごに一言
~2020オリンピックの小池都知事の言葉を借りて~
現場を知らないトップの考えを受け入れていかなければならないのが現状です。
しかし、これは看護に限ったことではなく、すべての職種に当てはまります。
納得いかないことは多々あるでしょうが、広い視野で、相手の立場も理解しながら、患者の安全のため、自分自身の健康のためにも、合意なき決定を下す事の勇気も必要です。
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